琵琶湖の水はなぜ飲めるのか?何万人が飲んでいるの?

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日本一大きな湖、琵琶湖。

正式には「淀川水系」に属する一級河川、そうつまり「川」です。

そんな琵琶湖から流れ出る唯一の河川である(瀬田川~宇治川~)淀川や、京都へと流れる琵琶湖疎水を通じて、滋賀県はもちろん、京都府、大阪府さらに兵庫県に住む人々が水道用水を利用していると言われています。

ここでは琵琶湖の水が飲める理由や、何人が琵琶湖の水を飲んでいるかについて解説していきます。

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琵琶湖の水はキレイなのか?

キレイか汚いかを判断するのは、基準となるものによって変わってきます。

「見た目(透明度)」「BOD(生物化学的酸素要求量)」「生態系」などなど。

また、いつの時代と比較すべきかという問題もあります。琵琶湖の水質は時代によって大きく変わってきたからです。

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1970年代には社会問題化

かつての滋賀県は全国の中でもワースト10に入るほどに下水道普及率は低くて、汚水は常に琵琶湖へと垂れ流し状態という状況が続いていました。

そのせいで1960年代~1980年代にかけて湖水はどんどん富栄養化していきました。

更に1977年5月には琵琶湖に悪臭を放つ、淡水赤潮が大発生しました。

これはプランクトンが異常増殖することによって発生し、魚類のエラにプランクトンが詰まることで窒息させたり、湖底の酸素濃度を低下させたりといった問題を引き起こします。

その原因の一つは、合成洗剤に含まれているリンだと分かったので、県民が主体となって天然油脂を主原料とした粉石鹸を使おうという運動が活性化したのです。

その結果、1979年には「滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例」が制定され、県民の琵琶湖の水質に対する意識は強まっていきました。

徐々に改善しているが・・・

前述の通り、琵琶湖の水は大阪や京都などの下流域に住む人にも利用されます。

それもあって1972年から20年にわたって(後に5年延長が決定し1997年まで)琵琶湖の水資源の開発と治水、地域の社会基盤整備を目的に約1兆9000億円を使って「琵琶湖総合開発事業」が行われました。

道路やダムの建設といったインフラ整備はもちろん、それまで他都道府県に大きく遅れをとっていた下水施設も急速に普及しました。

その結果、1980年頃から下水道普及率は一気に上昇していき、2000年になると全国平均を上回るまでになりました。

そして2019年度末の「汚水処理人口普及率」は東京都に次ぐ全国2位の98.9%、「下水道普及率」は全国7位の91.15%になっています。

こういった経緯もあり、琵琶湖の水は最悪の時期(1960~1980年代)と比較して、湖の汚染度を表すBOD(生物化学的酸素要求量)の値は良くなっています。

ただし、高度経済成長前の1960年以前の水質に戻ったかと問われると、それは違うようです。

というのも、琵琶湖には1000種類ほどプランクトンが生きているのですが、外来魚や渡り鳥などによって海外から新たなプランクトンが運ばれてきたり、逆に琵琶湖にしかいなかったような固有種が大きく減少している事実があります。

そのような流れで琵琶湖の水質は10年単位で変わり続けているので、大昔の琵琶湖に戻る可能性は限りなく低いのです。

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琵琶湖の水をどうやって飲めるようにしている?

全国には5000以上存在する浄水場ですが、水源や水質によって浄水処理方法は異なり、琵琶湖の水を飲み水にするために、他の浄水場とは異なる処理を行っています。

プランクトンが少ない水では、緩速濾過という手法で薬品を使わずに水田のように細かすぎる砂でもって、かなりゆっくり時間をかけて作り上げることが可能なのですが、プランクトンが多いと詰まってしまうことがあります。

そこで琵琶湖水系の多くの地域では「凝集沈殿」「砂濾過」という方法がとられています。

沈殿池に凝集剤を入れることによって、水中のプランクトンを固めて底に沈め、上にたまった水を何重もの砂の層を通すことで濁りがない水にするのです。

ラストに国の基準を満たすように消毒をし、人々の家に供給されます。

また、この過程でそれぞれの地域の水質に合わせて活性炭を使用したりオゾン処理を実施したりして、少しでもおいしい水にするように常に改善を心がけているのだとか。

10年単位で変化するという琵琶湖の水質に対応してきたからこそおいしい水が飲めているという事実、頭が上がりませんね!

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琵琶湖の水を飲んでいるのは何人?

滋賀県のホームページには滋賀、京都、大阪、兵庫の人々に利用され、水道水用の水としては、近畿の1450万人が利用していると記載されています。

ざっくり日本国民の8分の1が琵琶湖の水を飲んでいる計算になります。

滋賀県民ですら全員琵琶湖の水を飲んでいるわけではない

実は滋賀県民だけをみても、水道水に琵琶湖の水を利用している割合はだいたい72%ほどとされています。
※滋賀県水道ビジョン 平成28年 のデータより

琵琶湖から大阪湾に流れ込む淀川周辺や、京都疎水を利用している京都市には多くの人が住んでいることから、1450万人と言われても納得できます。
※人口が多い市参考 大阪市269万、枚方市40万、豊中市39万、高槻市35万、吹田市35万、京都市147万、尼崎市45万など

ちなみに琵琶湖の貯水量はこの1450万人の11年分の使用量に相当します。

計算上琵琶湖の水が全て入れ替わるには19年ほどかかるといわれていますし、とんでもない量の水を抱えていることがうかがい知れますね!

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まとめ

日本最大の湖「琵琶湖」の水が飲める理由を解説しました。

かつてはこれ本当に飲んでも大丈夫なのか?というレベルの赤潮が発生する水質でしたが、県民をはじめ多くの人の努力によって改善し、

そのうえ浄水技術も向上したことから、今では安心して飲めるおいしい水が提供されていることが分かりました。

その水は京都や大阪、兵庫まで1450万人に使用されており、全員が毎日使っても11年かけないと使い終わらない量の水を琵琶湖は貯えているそうです。

近年でもSDGsにならって環境保全活動が行われていますし、よりきれいな湖になってほしいですね!