飛べない豚はただの豚だの意味とは?元ネタや正確な言い回しについて解説!
ジブリ映画「紅の豚」の名言「飛べない豚はただの豚だ」
この名言の意味を考えた時に「いやそれ当たり前じゃん」と思ったことはありませんか?
私もずっとそう思っていたのですが、映画を見返して「飛ばねぇ豚はただの豚だ」と言っていて、恥ずかしい気持ちになったことを思い出します・・・
この記事では「飛べない豚はただの豚だ」と間違えられやすい台詞の意味や元ネタについて解説していきます!
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なぜ「飛べない豚はただの豚だ」と間違えられるのか?
「飛べない豚」などと一言たりとも作中で言われていないのに、どうして間違って覚えている人が多いのか、考えてみました。
一つは語感です。
「紅の豚」の主人公ポルコが言った「飛ばねぇ豚はただの豚だ」ですが、声優さんの声の低さもあいまって渋くて最高にカッコイイんですよね。
さて「飛べない」と「飛ばねぇ」ですが「飛べない」の「べ」と「飛ばねぇ」の「ぇ」の母音がeで同じです。なんとなくで観ていて耳だけ意識していると江戸っ子言葉が耳に残りやすいのと同じでeの印象が強くなり「飛ばねぇ」を「飛べない」「飛べねぇ」と勝手に変換してしまうのではないでしょうか?
二つ目の理由としては、このセリフを吐く際にポルコが「飛べない状態にあったから」というのがあるように思います。感動的な場面なので後述します。
「あれ?どっちが正しいんだっけ?」となった時には、意味を考えてみると良いでしょう。
何度も書きますが「飛べない豚はただの豚」は当たり前すぎて、そんなセリフが名言とは呼ばれないですよね・・・(逆に名言っぽいと言われればそれまでですがw)
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「飛べない豚はただの豚だ」の意味は?
「飛べない豚はただの豚だ」は、豚として当たり前のことなので「???」となります(笑)
作中に登場する「飛ばねぇ豚はただの豚だ」には深い意味がありますので見ていきましょう。
『紅の豚』は1992年に公開されたジブリ作品です。
舞台は第一次世界大戦後のイタリア。ファシスト党のムッソリーニが首相になっていた1929年頃の物語です。
元々軍で働いていたポルコという人物が、戻りたくないため自分に魔法をかけて豚の姿になりました。
そんなポルコにはジーナという幼なじみがいました。これまで三回飛行艇乗りと結婚したのですが、三人とも戦争や探索等で亡くなったという境遇の未亡人で、以前からポルコのことをこっそり愛していました。
物語の序盤でジーナは行方不明になったポルコを探そうとしていました。
そんな折ポルコからジーナに電話がかかってきます。
ジーナ「いくら心配しても、あんた達飛行機乗りは女を桟橋の金具くらいにしか考えてないんでしょう?マルコ、今にローストポークになっちゃうから。私いやよ、そんなお葬式」
ポルコ「・・・飛ばねぇ豚はただの豚だ」
ジーナ「バカッ!」
この時ポルコは飛行艇が壊されて、実際には飛べない状況でした。
そんな状況で絞るように吐き出した「飛ばねぇ豚はただの豚だ」には、自分は飛ぶことしかできない、飛ぶことでしか自分を示せない覚悟が詰まっています。
たとえ飛行艇が壊れたとしても、飛ばなければ何もない。だからこそ飛ぶ。それがポルコの生き様なのです。
いやぁ、ハードボイルドすぎるでしょこのシーン!!
「できることをやらない奴はただの人だ」
極端ではありますが、人間に置き換えるとこのようなことを言っています。
アクションを起こせずに迷っている時は、この言葉を思い出すべきだと思います。
人生にも通ずる名台詞ですよね!
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「飛ばねぇ豚はただの豚だ」の元ネタはことわざ?
元ネタですが、イギリス(英語)のことわざにある「When pigs fly」なのではないか、と言われています。
直訳すると「豚が飛ぶとき」
つまり「不可能」「あり得ない」時に使う慣用句です。
”豚”は関係ありません。英語にはこういう慣用句ありがちですよね。
「飛ばねぇ豚はただの豚だ」と「豚が空を飛ぶのと同じぐらいあり得ない」
近いものを感じませんか?
まさかとは思いますが、宮崎駿監督がここまで考えてポルコというキャラクターを作ったのであれば身震いしますよね!
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まとめ
「飛べない豚はただの豚だ」と間違えられやすい台詞の意味や元ネタについて解説してきました!
正しくは「飛ばねぇ豚はただの豚だ」で、飛行艇で空を飛ぶことに人生をかけたポルコの生き様そのものを表す名言でした。
「紅の豚」は大人になるにつれて感情が揺さぶられる作品だと思います。
また、あまりにも有名なこの名言ですが、他にも沢山人生の教訓となるようなセリフが登場します。
筆者も子供の時はあんまり面白くないなあと思っていた作品なのですが、大人になって価値観が大きく変化したことからも、同じように楽しんでもらえる人がいれば幸いです!